7月19日(火)<57日目><バイト17日目> 現在地⇒北海道利尻富士町「プチホテル川一寮」
各地で梅雨明けも…
07時40分起床。
本日は火曜日なので一般のお客さんは少ないけどツアー客が70人ほどいたのでほぼ満席状態。平日
なのにお昼はそれなりに忙しい日だった。
お昼ご飯はラーメンと「勝手に海鮮丼」。酢飯にタコ・イクラ・ウニ・ホタテを乗っけて食べる。ここまで来
ると丼の中が宝石の様だ。乗せたウニはムラサキウニ(こっちでは“ノナ”と言う)。甘みが強くバフンウニ
に匹敵する味。私はバフンのほうが好きだけど。
夕食のお客さんは1人だけで時間があったので厨房の下水掃除をすることに。バイトに来て初めての
経験だ。
下水の蓋を開けるとものすごい悪臭が鼻をつく。死後半年以上の水死体の死臭にも似た(さすがにそ
こまではいかないけど)きっつい匂いだ。
中からは得体の知れない物体が溢れ、ここは別世界の様だ。こいつらはエイリアンか?そいつらを丁
寧にすくってゴミ箱へ慎重に運ぶが、悪臭汁が体に跳ねる。そうなったらもうどうでもいい。先ほどまでの
慎重さはどこへやら、ガンガンすくっていく。もうどうにでもなれや。でもやっぱり気持ち悪いわ〜。
18時過ぎに仕事終了。川一で飲みながら夕食。カレーじゃなくて良かった…。下水掃除で汚れたからと
、近くの温泉「北のしーま」の入浴回数券を頂いてナベさんと温泉へ。露天こそないけど小ぢんまりとして
いて結構好きかな。
その後若貴で釣竿を借りて釣に行く。ガヤを狙って行ったのだけど、始めて少したった頃私の竿にガツ
ンと当たり。すごい引きで初め根がかりかと思ったほどだ。リールもやっと巻ける程度で重すぎるけど、
ググッと来る感じはナガラではない。
ポンピングで岸壁までようやく寄せて初めて魚影を確認。平らな白い腹を見て「カレイだ!」と興奮と緊
張が入り混じる。後で気づいたことだけど、この辺りではカレイではなくクロガシラというカレイの黒い魚
だった。
まさかの外道に驚きを隠せないでいたが、相手もエラ洗いで必死の抵抗をする。そのままでは引き抜
けなかったので直接糸を持って抜こうとした瞬間「ブツッ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・あああぁぁぁl〜〜〜〜!!!!!!!!!!
プッツリと糸が切れクロガシラは海の中へと姿を消した…。
逃がした魚は大きいとよく言うが、おそらく40cmオーバーの大物だった。糸切れるくらいだからなぁ。あ
〜くやしい!
結局それからは何も釣れず、風も強く、寒くなってきた。7月も下旬に差しかかろうとしていて、各地で
梅雨も明け、連日真夏日というニュースが聞こえてくる中、こっちでは日中の気温も20℃がやっと。夜間
は長袖でも肌寒く、今日のように風が強い日は寒くて釣りどころではない。若貴のおにいさんが車で来て
たこ焼きを差し入れしてくれ、暖房をつけて車内で食べる。暖かいたこ焼きと暖かい車内が天国の様だ。
しかし今の時期になっても暖房が必要とは、いやはや恐るべし北海道。利尻山頂では雪でも降るんじゃ
ないか?
22時を過ぎて結局ボウズのまま若貴へ戻る途中、ヒデさんからナベさんの携帯に電話。「クロガシラ逃
がしてんじゃね〜よ」と。ヒデさんも若貴で飲んでいるらしい。行ってみると窓際に同級生のクリちゃんと
いう女の子と一緒に飲んでいた。
私とナベさんもそこに加わって4人で飲む。
今この場にいる人は全員接客の仕事をしている。「お客様の立場に立って」とか「お客様のために」な
どという言葉が普通に飛び交う。私も今は同じ接客業に就いているわけだから一言一言を胸にきざみ
つけていく。今より更にステップアップするためには大切なことだと思う。
しかしサービス業の人は本当にすごいと思う。お客様に対して常に最上のサービスを心掛け、人が休
みの時が最も忙しいから休みもそう取れない。人と人とのコミュニケーションが最も顕著に出る職種で、
私も新日本海フェリーの事務部などで少し経験したことがあるけれど大変な仕事だと思った。でもやって
みて楽しい仕事だとも思う。
さすがにサービス業を一生の仕事にする気は今のところないけれど、今は今の仕事を一生懸命勤め
ていきたい。
道道1076号の自転車道。こんな道が全国にあればと願う。
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