自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月

6月4日(土)<12日目> 現在地⇒秋田県大潟村「南の池公園キャンプ場」

 正直しんどかった男鹿半島を攻略

  朝6時30分起床。昨日は疲れていたらしく、日記を書き終えたらラジオを付けっ放しで寝てしまった、今
 までの疲れが出たのだろうか?

  このキャンプ場はPHS圏内で、炊事場に電源もある絶好のポイント。しかも無料だから、今日は男鹿半
 島を回ってまたここに戻って来ようと思う。だからテントは張ったまま、寝袋とかも置いていって軽量化を
 図ればちょっとは楽に行けるかな?

  ところで、雨は結局降らなかったものの気温が低い。朝の気温は16℃だ。走る分にはいいけど、パー
 カーを着ていても肌寒く感じてしまう。

  朝食をとって、8時45分出発。ちょっと出遅れた感はあった。下手すれば今日は100kmほど走らなきゃい
 けないはめになるのにこの時間の出発で間に合うのか?しかも、テントはこのキャンプ場に張ったままで
 行くから、どうしても今日中にこのキャンプ場に戻ってこなきゃいけないのだ。島や半島のアップダウンは
 かなりきつい。佐渡もそうだったけど結構な覚悟で今日は望んだ。

  男鹿市まで約20km、これは大したこと無い。向かい風ではあるものの、それほど疲れずに進んだ。
  問題はそこから先、いよいよ半島攻めに入る。途中日本の渚100選である鵜ノ崎海岸やゴジラ岩があ
 る潮瀬先に立ち寄って写真などを撮っていたら12時近くになってしまった。
  
 鵜ノ崎海岸とゴジラ岩。タイミングが良ければ、ゴジラの口に太陽が入り、あたかも放射能光線を吐いて
 いるかのような景色に出会える!

  そしてそこからが酷かった!ありえないくらいの坂が待ち受けていたのだ。とてもじゃないけど乗って漕
 ぐことが出来ないから押して歩くが、長いのなんのって…。汗だくになって押すけど少し歩いては休み、ま
 た少し歩いては休みの繰り返し。

  12時になったのでへばって休憩しながらパンを食べていると牛乳屋さんがとおりかかった。私を見かけ
 てバックで戻って来てくれて「大変だなぁ、牛乳やろか?」とほんと辛くて泣きが入りそうだったところに登
 場したあなたが神様に見えましたよ。ありがたく1本いただくと「1本でいいのか?コーヒーも(牛乳)もある
 ぞ」とありがたいお言葉。
  ここで遠慮なんかしていられない。牛乳2本を頂いた。
  一人でいて寂しくならないか?と聞かれた。
  確かにこんな激坂で人もまばらな道をとおっているときはどうしようもない孤独感に襲われることがある
 。確かに寂しい、それは本当の気持ちだ。だけど、あなたたちのように応援してくれる人がいる限り私は
 は1人ではない。決して1人で旅をしているわけではないのだから。

  その人に言われた言葉。「将来必ず役に立つ。良い経験をしている」という言葉が嬉しかった。
   壮絶ルートの末。ここが一番きてたところ。

  ところで、すれ違う車に乗っている人に笑われる時がある。気のせいかもしれないけど、それは女の子
 に多い。助手席に座ってる子、もしくは運転手と両方に。
  そんなにおかしいかなぁ?こっちは至ってまじめに峠を登っているのに…。

  14時30分、瀕死の状態で男鹿半島最北端である「入道崎」に到達!!本当にきつかった男鹿半島。
 登り終わって下ったと思ったらまた異常な登り。辛い思いをしてカーブを抜けた瞬間目に飛び込んできた
 あの灯台の景色は忘れないだろう。それほどつらい半島だった。
  北緯40度に立つ「入道崎灯台」」なぜかこの辺だけ未舗装道。

  どこかに駐輪しようとあたりを見わたすと、フル装備のトレックマウンテンバイクを発見!この旅で初め
 て出会った同じチャリダー。嬉しくて駆け寄ってみると、旅人がそこに戻って来た。
  彼は藤井さんという20歳の人で、私と同じルートで日本一周をするそうだ。
  そして同じ坂で苦しんでいた。「あの坂はありえないでしょう?」は共に同じ道を辿り、辛い思いをしてき
 たからこそ出る言葉だ。
  同じルートならまたどこかで会うことがあるかもしれない。ただ彼は兵庫から20日でここまできたそうで
 、私よりペースが速い。1日12時間漕ぐこともあるみたいで、なかなか走っている方だと思うから、先に行
 ってしまうのかもしれない。

  またどこかで、と別れてから売店を物色。そして発見してしまった「なまはげアイス」を…。色々なフルー
 ツが入っていてねっとりトルコ風な世にも珍しいアイスで、当然買った。
  うん、なかなか。赤鬼と青鬼があって、今回は青を食べたのだが、次の機会があれば赤を食べよう。
  そこで日記を書いていると、「何書いてるの」と、アイスを売ってくれたおばさん。「日記です」と理由を話
 すと「私もあなたみたいな息子がほしかったわ〜、私の息子なんて20歳なのに全然」と。いやいや、まだ
 20歳、これから変わっていく可能性は多いにあると思いますよ。
  それからも話は続いて、結局1時間近くもいてしまった。これから帰らなきゃいけないというのに…。

  そこからのルートはそれほどきつい事無く順調に進んだ。ただ、そこまでの峠でかなり疲れていたから
 ちょっとの坂でもいやだったけど。

  走ること2時間。もう少しでキャンプ場というところの信号でさっき見た藤井君に追いついた。「どこに泊
 まるか聞くと、さっき私が教えたキャンプ場に泊まるというので一緒に行くことに。
  途中Aコープで夕食とビールを買って到着したのは18時過ぎだったかな。
 まずは出会いに乾杯をして夕食の支度に取り掛かる。私がご飯を炊いて彼はスープを作ってくれた。そ
 こに買った惣菜をあわせて豪華ディナーの完成っと。
  彼はいつもパンを食べているらしく、ご飯を美味しそうに食べる。ちょっと芯が残って硬かったけど、2人
 で食べればあまり気にならないのは何故だろう?

  旅のスタイル、食事のスタイルもさまざまだ。彼の食事は専らパンと缶詰らしい。確かに缶詰は便利だ
 けど、ごみの始末が大変。
  ただ、果物の缶詰はいいかも。毎日食べているそうで、フルーツ系のj缶詰は安いのだそうだ。
  私もフルーツは大好物で、スーパーなどで見かけるとついつい手が出そうになるのを我慢している。で
 も缶詰なら気軽に食べられそうだな。

  明日は秋田を抜けて、いよいよ本州最北の青森に入県したいと思う。今日疲れたから明日走れるか
 わからないけど。お風呂にも入りたいしなぁ。


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