自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月

5月31日(火)<8日目> 現在地山形県「道の駅あつみ」

 トラブル続きの新潟を抜けた

  朝6時起床。ちょっとゆっくり眠れて気分もいい。気になっていた雨も降ってない(今にも降りそうだけど
 …)。少しゆっくり支度をして7時頃に出発、一路山形県を目指した。

  ところが、走ってすぐに雨が降り出した。「これだよ〜」と呟きながら合羽を着てレインカバーを掛けて出
 発。R345から県道3号をとおって瀬波温泉へと入った。
  「お風呂入りたいなぁ…」
  今日は温泉に入ると決めていた。山形の手前の勝木というところにいい温泉があるという情報をゲット
 していたのだ。だから瀬波は素通り、といっても朝早いからどこも開いてなくて閑散としていたけれど。

  村上市街に入って日記をアップしてから再出発。このころには雨脚が強くなってきていた。走ってすぐに
 さらに雨が強くなってきたため、本格的な合羽を着、シューズカバーまで装着した完全武装で雨に挑む。
 ただ暑いんだよね、これだけ着て漕ぐと。今の時期はまだそれほど気温も高くないからいいけど、夏の雨
 を考えると憂鬱になるよ。まあ、ほんとラッシュガードで走るかな。

  11時頃道の駅「笹川流れ」に到着。雨も上がったから合羽を脱いで駅内へ。コシヒカリアイスを食べな
 がらしばらく休憩。残念ながら曇っていて綺麗な景色とは言いがたかったけれど、やっぱり笹川はいい所
 だね。

  12時を過ぎてようやく出発。ちなみにまだご飯を食べていない。道の駅ではとてもストーブを使えないか
 らしばらく走ろうと思っていた。「まあどこかにあるだろうな」という軽い気持ちが悲劇を招くのだ。

  走ること1時間、景色だけがとりえの何も無い海岸線、雨も降ったりやんだり、合羽も蒸れて暑い…。

  越後寒川を過ぎたあたりだろうか、道路工事をしていたのは。旗振りの人が「歩道とおっていって」と言
 う。あんまり歩道はとおりたくなかったけどしかたない。無駄な工事で無いことを祈りながら歩道を進むと
 ハンドルがフラリ。うわ〜、まただ!
  2日続けてのパンクだった。「だから歩道はなぁ、いろんなもの落ちてるから…」って言っても始まらない
 、直すしかない。ものすごくお腹が減っていたけど直すのが先。チューブを引っ張り出すと2箇所パンクと
 いう信じられない事態だった。

  なんとか修理して今回は7気圧まで空気を入れた。しんどい…筋肉が悲鳴を上げるくらいのポンプを繰
 り返す。

  そのうち1台のバイクが止まってちょっと話した後に出発。一応補給食で補給してからね。

  すぐに勝木(がつぎ)に到着。コメリ(ホームセンター)を見たときは嬉しかったなぁ。なんか町だ!って気
 になったもんだ。それほどお店が無かったんだよね、新潟市からここまでスーパーは皆無に等しかったし
 、ようやくたどり着いた町。
  ご飯を作る気は無かったからコンビニでパンを買ってから温泉へ
  「ゆり花温泉」という温泉で400円。人もあまりいなくて露天もあってなかなかいい温泉だった。お勧め。
 フロントに頼んでお風呂に入っている間パソコンの充電もさせてもらった。「基本的にはお断りしているん
 ですがねぇ、といいながらもOKして下さった職員の方、ありがとうございました。

  さて、17時になり充電は完了していなかったけど出発することにした。このときには雨もすっかり上がっ
 て日が差し込み、お風呂上りということも手伝ってか気分は最高!目指す山形県境までは約10km。行く
 ぞ〜っと気合を入れて自転車を漕ぎ出す。温泉効果か気分的なものかわからないけど膝の痛みも気に
 ならなくなっていた。

  そして17時40分、ついに新潟を抜けて山形県へ!
  長かったなぁ、新潟は。佐渡はきつかったし。だけどいろいろな人に支えられて旅を続けてこれたんだ。
 ここからは頼れる人はあまりいないから、自分との戦いになるだろう。
  どこまで行く?もう少しいけるか?でもここでいいや…。数限りない選択に迫られることだろう。それを
 一つ一つ乗り越えていかなきゃいけない、全ては自らの判断で行動しなきゃいけない、そして全責任を
 負わなきゃいけない。
  ますます厳しい旅になるかもしれない。でも、知らない土地だからこその感動も数多くあると思う。それ
 を大切にしていきたい。
  いよいよ山形に突入〜!

  18時前、鼠ヶ関に到達。マップによればここにキャンプ場があるのだが、見当たらないぞ?
  こういうことはよくあることで、たとえ載っていても期間までは書いてなかったりするから、あくまで目安と
 して見ている。

  2km先に道の駅があるからそこでいいやと、進んだ。
  すぐに道の駅「あつみ」に到着。ここは最高にいいところ。24時間開放されている休憩室には畳の小上
 がりがあって快適に眠れそうだ。しかもコインシャワーもあって、旅人にはスイートルームみたいな感じ。
 本当にタダで止まっちゃってもいいんすかねぇ?と独り言。
  道の駅「あつみ」からの夕景

  しばらくして旅人らしき人が現れた。彼は中田さんという人で、なんとヒッチハイクで日本一周するという
 のだ。埼玉の川越を出発して南ルートでここまで、バイトをしながらというものの1年かかったそうだ。もう
 スゴイとしか言いようの無い人だった。私の1週間なんて生まれたてのひよこみたいなものだ。
  もっと驚いたのは荷物の少なさ。着替えと寝袋オンリーのシンプルスタイル!基本的にどこでも寝れる
 そうで、公園のベンチはもちろん、ヒッチハイクで山の中に置き去りにされて、真っ暗な闇の中で寝たこと
 もあるそうだ。
  1年も旅をすればいろいろな経験をする。6日間水だけで過ごしたり、野犬に囲まれたりと、想像を絶す
 る体験談ばかりで話を聞いていて飽きない。
  おすすめの観光地情報も沢山もらった。実際に苦労してたどり着いた人が言う情報に嘘はないはず。
 電車や飛行機での観光もいいけど、そこまで線で結んだ旅だからこそ感動するということもあるはずで、
 そのほうが数倍価値があると思っている。
  人生経験が全てだと思う。机上の弁論なんてあまり役には立たないのでは?と感じることがある。「見る
 と聞く」とでは大違いなのだ。実際にこの目で確かめたい。

  発泡酒で出会いに乾杯をして旅の話を聞いたのだが、動物で一番怖かったのは野犬だったそう。囲
 まれたときは「俺もうだめだ」って思ったそうで。でも結局にらみ合いで勝利して野犬は引き返した。
  これから東北・北海道を旅する中で、そういった犬や熊に出会う可能性はある。熊除けのスズは北海
 道では必需品だから、どこかで買っておかないとナ。

  そんなこんなで10時頃同じ畳の上で就寝。途中寒くて寝袋を出してきたけど、なかなか心地よい眠りに
 落ちていった。
  中田さんと。旅が終わったら報告します。


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