| 9月28日(水)<128日目> 現在地⇒北海道伊達市「アルトリ岬キャンプ場」  地球は丸かった   06時30分起床。一緒に泊まっている人がいないと寝坊が怖かったけど今日は大丈夫。昨日の雨もすっかり上がって秋晴れの1日になりそうだ。
   出発は08時。ライダーハウスの奥さんに「行ってきま〜す」と挨拶してから室蘭を目指した。風は追い風。最近風向のことばかり考えてしまう。
   室蘭まで25km。順調に走り、1時間ほどで少し手前のセイコーマートでパンを買う。店のおばちゃんが「クーポン無いの?」と聞いてきたから
 「無いッス」
 そしたらおばちゃん、どこからかクーポンを取り出してバーコードを読み取ってくれた。これで20円引き
 だ。ありがとね〜。
 このクーポン、今まで何回か貰ったことがあるけど、その店でしか使えない場合が多い。
 「次回使ってくださいね〜」って言われても、その店にはもう行くことが無いから利尻以外で使ったこと
 が無い。その辺どうにかしてくれないかなぁ。
   室蘭市内に入って地球岬に行くことにした。学生時代に1回行ったことがある場所で、当初はパスするつもりだったけど、やっぱりもう一回行きたいと思った。
 7年前の思い出の地を辿るのも悪くないだろう。
   …と、思っていた矢先、「バキッ!!」
 げっ!折れた…3本目のスポークが。今回はマジでヤバイ状況だ。タイヤがブレにぶれて自走ほぼ不
 可能になってしまった。
   このまま地球岬まで行くのは無理だと思ったんで自転車屋さんへ向かう。どのみち室蘭で修理しゆと思っていたので、朝のうちに自転車屋さんを検索しておいたのだ。
 ただ、東室蘭で、岬から離れてしまうのが痛い。
   市内を押して歩く。タイヤがフレームをこすって重くなる。自転車屋さんまで3kmくらいは歩いたかな?到着すると大きなお店だ。自転車とバイクが置いてあり、店のおばちゃんに「スポーク折れたんですけど
 〜」と聞くと、「直せるよ!」
 おおっ!1件目からOKとはついてるな。3本とも交換してもらい、タイヤのブレも丁寧に直してくれた。さ
 すがプロの技よね〜、素人じゃこうはいかないもんなぁ。
   おばちゃんに「この細いタイヤでこれだけの荷物は可愛そうだわ〜」と言われてしまった。確かにスポークが折れても全然不思議じゃないくらいの量を積んでいる。もう少し軽量化を計って行かなければ。
   修理が無事に完了し、最後の1本になってしまったスポークを予備に頂いた。これで多少は安心して走れるけど、今回のように後輪のギア側が折れちゃうと対処できないんですね〜。
   自転車も直ったところで改めて地球岬を目指したのだが、その前に気になるスポットがあった。「イタンキ浜」と言う、全国でも珍しい“鳴り砂”がある海岸だ。
 どうせついでだからと立ち寄って、どれどれ…と砂浜を歩くも、
 「全然鳴らないじゃん!」
 どうもゴミが多すぎるのが原因のような気がする。看板にも鳴り砂の大敵はゴミって書いてあるし。
 ボチボチと人はいたけど、みんな聞こえなかったんだろうな。残念。
 
  鳴り砂を踏みしめる。鳴らんかったけど。
   さて、いよいよ岬へ行くぞ〜。地球岬までは約8kmの上り坂。初めは激坂、次平坦。最後に「アホか!」と言うほど馬鹿馬鹿しい坂が出現。こんなの登れるかよ〜!
 …登れました。車がほとんど通らなかったのが救いだな。ジグザグ・ジグザグっと。
   果てしない坂を超え、やってきました地球岬。懐かしいな〜。駐車場に到着して岬に行く前に速攻店に立ち寄り、「ソフト下さい!」暑くてたまらんかったところにこのソフトは旨すぎる。
 よくよく思い出すと、前回もこの店で何か食べたよなぁ。あとでまた寄ろうっと。
   地球岬へ登る階段。「そうそう、こんな感じだった」と過去を振り返るおっちゃん1名。前回は曇っていたけど今はいい天気だ。
 海抜147.5mの展望台から見下ろす水平線は丸みを帯び、地球がま〜るい事を証明してくれる。北海道
 自然100選で第1位に選ばれることもうなずける絶景ポイント。ここは絶対に外せない。「幸福の鐘」もあ
 るからデートスポットにもなりますよ。
 
  正式には「チキウ岬」丸い水平線にちなんで丸を作ってみたり。
 
  幸福の鐘。先回は鳴らせたんだけど、今はもう出来ないみたい。
   んじゃ、行くか〜。てくてく歩いているとおばさんが話しかけてきた。見た瞬間“宗教だな”と感じたが、そのとおり。キリスト教の人だった。
 自然は素晴らしいです、といった感じのことをしゃべっていた。初めはちょっと話に乗ってみるかと聞い
 でいたけど、私の考えと酷似することを言っている。自然を大切にって。
 「若い人の中にこんな良い人がいてくれて嬉しいです」などと社交辞令的な言葉で締めくくり、なんか小
 冊子をもらった。暇だったら読んでみるかな。
 旅人がお腹をすかせて教会にお世話になるって話たまに聞くもんな。私も体験してみたい。
   自転車に戻ると「こんにちは」と、またか〜!?さっきと同じキリスト関係ですわ。
 「上で話聞いてきたんで」と言うと、
 「そうですか」と、今度は雑談。何故か函館の「ラッキーピエロ」の話題に。日本一美味しいって言ってた
 な。あっ、ラッキーピエロってハンバーガーショップの事ね。函館ではかなり有名で、ふとっちょバーガー
 なんて物もある。注文すると面白いことがあると聞いていたので函館では是非行って見たいと思う。
   さてさて、お腹が空いたぞ〜っと、さっきソフトを食べた店に舞い戻り、「おばちゃん、うどん頂戴」
 小ぢんまりとしたいかにも観光地にある食堂だけど、なぜか美味しい。お刺身ワカメも試食で頂いた。
 また来ますね〜。
 ちなみに「毒まんじゅう」も売ってる。6個入りだかで、1つが激辛まんじゅう。ロシアンルーレットっす。
   13時頃になって、ついでだから道の駅にも行こうってことで、室蘭駅方面へ。道の駅「みたら室蘭」は白鳥大橋のたもとにある。実はこの橋、自動車専用で自転車は通行できない。そして先に進むには市内
 の苫小牧側、つまり、来た道を戻らなきゃいけないのだ!
 分かってはいたけど、戻るの嫌だな〜。つくずく“日本は車社会”だと痛感させられた。どうせ橋作るな
 ら隅っこに“自転車専用道”も作って欲しかったよ。
 ただ、この橋は東日本最大のつり橋だから、ちょっとした峠にも負けない高さがあるけどね(笑
 
  白鳥大橋。これが渡れたらなぁ…。
   戻る途中、道が良く分からなくてあやうくバイパスに乗りかけた。中央分離帯まで行ってようやく「自転車駄目です」みたいな。
 あ〜、このバイパスも通れたら楽なのに…
 ハッキリ言って室蘭は自転車には全然優しくない街です。坂は多いし跨線橋も多い。
   ようやくR37に乗った。時間的には伊達市くらいが限界かな。まあ、道の駅もあるから今日はそこで寝ようかなと思っていたけどとんでもない!
 道の駅「伊達歴史の杜」は市内の中心部にあってめっちゃデカイ!いかにもお城ですってな感じで、
 駐車場にも車が沢山、人通りも多い。
 テントをはれそうな場所が見つからず、ちょっと悩む。
   地図を見ると、ここから8kmほどのところに無料のキャンプ場があったのでそっちに行くかぁ。本音はこの駅で寝たかった。PHS圏内って事が大きい。一応「リアルタイム更新」って謳っているからできるだけ
 早く更新したいと思っていた。
   まっ、明日長万部まで行けばUPできるし先に進めるからってことでキャンプ場にしよう。目印のセイコーマートを曲がって海沿いに出るとダートだ…。
 砂利ではなく、硬いダートだったから走行したけどね。でもサス無しにはやっぱりキツイ。
   こんなところに本当にあるのか?と思うほどの道を進むと…あったよ。小さいキャンプ場だ。しかも2組先客が。よかった一人じゃなくて。
   ここ「アルトリ岬キャンプ場」は無料!うれしいねぇ。今日は自転車の修理でお金使っちゃったし。 
 |