自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月

8月31日(水)<100日目> 現在地⇒北海道利尻富士町「プチホテル川一寮」

 打倒利尻!!

  夜中に大雨・強風が吹き荒れ、雷までもが鳴り響く凄い音で目覚めた。「今日山に登れるのか?」と一
 瞬思ったけど、この悪天候は前線の通過に伴うもので、通り過ぎてしまえば晴れると思っていたのであま
 り気にせず
に再び眠りに着いた。

  起床は04時15分。旅100日目、8月最終日のメモリアルを飾るのは利尻山登山だ。スローガンは
  「打倒利尻!!」
  実はコレ、中学生の時に登った火打山登山のときのパクリ。次があるかどうか分からないけど、山に
 登るときは全てこのスローガンを掲げます(笑)。あんまり意味無いけど…。

  その火打山、マップで確認してみると2,461m、しかも100名山!うお、すげ〜。こんな立派な山に登って
 いたのか〜。

  登山はその時以来2回目、そしてソロは初めてだけど何とかなるでしょ。
  利尻山も日本100名山の1つ。今日で2つ目の制覇なるか!?ちょっとびびってるところはあるけど、
 張って行きまっしょい!

  出発は04時45分。店のタウンエースを借りて鴛泊登山道(3合目付近)へと車を走らせる。本当は自転
 車で
行こうかとも思ったけど、川一の人たちの反対もありご好意に甘えさせてもらうことにした。

  肝心の天気はと言うと…雲は多少あるけど山にはかかっていない。それも登山するに従って快晴に近
 づくと言う絶好の登山日和だ。
  1日延期した甲斐があるってものだ。2ヶ月島にいたけど滅多に無いぞ、こんな日。

  05時15分に登山道に到着。登山計画書を提出して05時30分、いよいよ利尻山に挑戦だ!
  打倒利尻!!

  ここで今回の装備を紹介。
  合羽、携帯トイレ、携行食(カロリーメイト)、昨日握ったおにぎり3個、軍手、携帯電話、コンパス、サン
 グラス、冷凍ウーロン茶500ml、ファーストエイドキット、それと昨日借りたピッケル。こんなところ。あっ、
 デジカメも忘れずに。

  予定所要時間は8時間。
  登り始めて直ぐに日本最北の100名水「甘露泉水」に到着するもボトルを持っていなかったので素通り。
 これが後で後悔する事になるんだなぁ。

  山って言ったら最初はわりと平坦な道をゆったりと登るもんだよな〜…って、エッ??何、この道?
 きなり結構な坂だし、うっそうと草木が茂っているし、狭いし、足場は岩がゴロゴロしているし、夜中降った
 雨の影響でぬかるんでるし…。

  私の持っていた登山のイメージは一気に覆されてしまった。なんなんだこの山は、普通じゃないぞ…
 嫌な予感がする。
  でもピッケル借りてきて本当に良かった〜。これが無かったらと思うとゾッとするよ。

  その力も借りて序盤からかなりのハイペースで登っていった。自分でも「このままのペースだと後々まず
 いかも」などと思いながらもその足はペースを保ち続けた。途中2つのパーティ(1人はソロ)を追い抜き
 ンガン
進む。

  登り始めて1時間30分、6合目の第一見晴台に到着。ん〜、いい眺め。空はすっきりと晴れ、夜中の雷
 雨が空気中のチリを洗い流してくれて視界も良好。いい時に登ったな〜。
  ここでおにぎり1個消費。

  6合目から更に登ること1時間、8合目の長官山に到着。すでに何組かのパーティが休憩を取っていた。
 ここからは目指す利尻山頂が良く見える。
  こうやって見るとまだまだあるなぁ…。しかも超険しそう…。でも景色は最高!!
  先に到着していたパーティよりも早く出発。早くあそこまで辿りつきた〜い。
 
 8合目、長官山から山頂を望む。

  しかしこの8合目からは更に険しい道(らしきもの)が待っていた。
  山小屋を通り過ぎ、「ホントに道か?」と思うヤブを掻き分け、ロープを使って登ること30分、9合目に到
 着。

  いよいよ来たな〜、と、まだ見ぬ山頂に思いを寄せながらふっと看板を見ると…「ここからが正念場」
 …いや、別に書かなくってもいいでしょ…(汗
  そんなことここから山頂を見れば一目瞭然だし、落ち込むじゃないか!(笑)

  でも正に正念場。激坂に足場の悪い小石だらけ、超段差の岩…。足は滑り、体力的にも疲れが出てき
 てキツイ。
  そう言えば対馬海流さんが、利尻山は難易度5段階のうちの“4”って言っていたっけ。標高的にはそう
 でもないけど、その訳がよ〜く分かったよ。

  しかししかし、苦心して登り続け、登山開始から3時間30分、ついに利尻山頂(北峰)1,719mに登頂!!
 やった〜、ついにやったぞ〜〜!!
  こじんまりと佇む山頂神社に島中見渡せるベストビュー。今までの疲れなんか一気に吹き飛んでしまう
 。
  川一のある鬼脇地区、フェリーターミナルのある鴛泊・沓形地区、遠くは礼文島から稚内、宗谷岬のそ
 の先まで。この素晴らしい景色を今は独り占めだ。
  2ヶ月掛かったけど山に登って良かった、最高だ〜!!
  眼下にはわずかに雲が見える。おっ、天上人か?
 
 利尻山頂上で勝利のガッツポーズ!利尻山に勝ったぞ〜!!

  ところでこの利尻山には北峰と南峰があり、南峰の方が2m高く、そっちが本当の頂上なんだけど、そこ
 までの道は非常に険しくて一部崩壊しているために行くことは出来ない。ちょっと残念だけどしかたないか
 な。
 
 こんな崖の上から撮っちゃいました。怖かったけど…

  頂上で以前川一に来たアキちゃんにメール。登頂したらメールするって約束ようやく果たせたよ。
  彼も札幌で元気に働いていて、ずっと好きだった人と付き合うようになったって!?
  いいじゃない。順調すぎて怖い事なんてなんもない。大切なのは今の幸せを自分が許す範囲で維持す
 る
こと、そこにあるんじゃないかな?
  元気に頑張ってください。またいつか札幌に遊びに行くので、その時会いましょう!

  山頂で30分ほど休んで09時30分に下山開始。登ってきたあそこを下りるのか…。
  下山当初は正に恐怖、コワすぎる〜。一歩間違えば滑落の危険もある。足首からつま先までかなりの
 負担がかかって痛いし、軽登山靴ごときじゃつらいな。
  でも下りるしかないのね。

  7合目付近でヒデさんからTEL。「そろそろ頂上かと思って」って、もう下山してますよ〜。アキちゃんの
 記録には負けられませんから。

  しかし7合目の位置おかしくないか?8合目から遠すぎるし、6合目からは近すぎる。別にいいけど何だ
 かな〜
。なんて思っていたら石に滑って転倒!
  アブネ〜。足くじかなくて良かった。テーピングも持ってきているけどキチンと巻く自信ないし(笑)意味
 ないじゃん!

  下山もハイペースだったけど後半はバテたな。何と言っても水!ペットボトルを凍らせて持って行ったけ
 ど全然溶けやしない。下山まで300mlくらいしか飲んでいなかったから最後の方は3合目の甘露泉水の事
 だけ
を考えていた。この飲料水だけは失敗だったなぁ。
  3合目に到着した時は泉水をがぶ飲み。あぁ、甘露かな…ウマすぎだから。

  そこからは500mくらいで登山道入り口に着く。
  そして12時、6時間30分の行程を終了、無事下山した。

  少し休んで川一に戻ったのは13時。みんな揃って「早い!」「こんなに早く帰ってくるとは思わなかった」
 と口を揃えるのがチョット快感。
  アキちゃんと同等の記録に私も満足だ。別に競う必要は無いけどなんとなく…ね。

  お昼に利尻ラーメンを頂いた。ウニ・カニ・エビ・ツブ貝などが入っているラーメンで前から食べたいと思
 っていたけど、最後に食べられて良かった。美味しかったです。

  お風呂に入ってゆっくりしてから18時30分頃、夕食を食べに川一へ。登頂記念ってことでビールを頂き
 しかもウニ刺も沢山頂いてしまった。バフンウニも今日まで、これまた最後に美味すぎです。
  2ヶ月の間にけっこう食べさせてもらったけど飽きることの無い味だ。やっぱり利尻のバフンは日本一!

  今日、今月の給料が支給された。今月は月給+時間外で、その時給が先月よりアップしていた!しか
 も交通費まで頂いてありがとうございました。旅の資金に、大切に使わせてもらいます。

  20時頃に若貴へ移動。一応今日で最後になるかもしれないので顔を出したのだ。ここには大変お世話
 に
なった。マスターには色々サービスしてもらったし、ツヨシさんには釣りのことでもお世話になった。大
 好きなお店で、また絶対来ます。

  21時を過ぎてナベさんも到着。
  話の中で「思い残しは鮭だけだね〜」なんて。そうだ、私はまだ鮭を釣っていないじゃないか!
  …ってことで明日の朝04時30分から鮭釣り決定〜!もし釣れたらチャンチャン焼きにして食べるって事
 で、そうなればもう1泊の可能性アリだ。
  実家に送ってもいいけどさばける人いないしなぁ。いつもさばくのは私の役目だったから。

  またしてもダーツで盛り上がって帰ったら00時を回っていた。明日も早いからな。

  最近寝不足気味…。


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