自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月 9月 10月


10月27日(木)<157日目> 現在地⇒福島県いわき市「ヨット:バイプレーヤー6号」

 小名浜にて拉致られる

  06時30分起床。先日購入したウォームアップシーツのおかげで寒くもなく快適に眠れた。これがあれば
 雪が降るまでは大丈夫そうな予感。
  雪と言えば、「日本一周みんな集まれ!」のメーリングリストで、これから北海道を周る方がいてびっ
 くり。さすがに野宿はしないみたいだけど、無事に周って生還してほしいものです。
  その方のページはこちら→東柴国際空港

  チャリダー(長やん)がもらったと言う無農薬米を炊いてくれた。やはり米は美味しいもんだね。ご馳走
 様でした。昨日食料を買ってくるのを忘れたので助かりました。

  出発は08時45分。今日の目的は尻屋崎を周って福島を抜けること、だったのですが…。
  ころころ変わる天気予報に裏切られたことが何回あることか。今日も朝から雲が厚く、絶対に降ってく
 る予感満点だ。
  まっ、距離的にも70kmくらいで大したことないし、今日は宿泊場所も決まっているので降ったら降ったで
 全然構わないのだが。
 
 途中で見つけたコーヒーショップ。残念ながら定休日だった。

  交通量の多い国道から海岸沿いの道へ。綺麗な砂浜が広がる新舞小浜を抜けると尻屋崎まではすぐ
 だ。
 
 白砂の海岸。流木がポツリと…。
  美空ひばりの「みだれ髪」の舞台にもなったこの地には彼女の像が立っている。太平洋に向かっていつ
 までも歌い続けて欲しいと言う願いからだそうだ。
  そしてここも立派な観光地…。雨の中観光バスがひっきりなしにやってくるのだ。
  灯台の中の展望台にも入れるけど150円。何故お金を取る?管理費?灯台の管理はもともと海保の
 仕事だと思うけど、汚す方が大勢いるって事なんですかねぇ。
 
 美空ひばりが歌い続ける塩屋崎。

  この辺りから雨が強く降って来た。レインカバーの一つが破れているけどしょうがない。ガムテープで補
 修でもいいけど、かっこ悪いしなぁ。

  灯台を出発して三崎公園に向かった。マリンタワーってでっかいタワーがあって、ちょっと登ってみたか
 ったんだけどここも有料か…。
  結局登らなかった。お金を払ってまで登りたいとは思わなかったし。

  雨もあがったので合羽を脱いで出発。あとはライダーハウスまで一気に行ってしまおうと坂を下ってい
 る最中にリアキャリアが外れてしまった!
  またしてもボルトの緩みが原因みたいだ。衝撃で針金で補強してある部分も外れてもうめちゃくちゃ。
 幸いタイヤの損傷は少なくて済んで良かったかな。

  道端で修理。とりあえず走れるようにして小名浜市街に向けて走行中、1台の車が私の横をゆっくりと
 追い越していった。
  そして、私を観察するようにして通り過ぎたその車は少し前で停車。運転席から手を挙げたので私に用
 事と思って停車。
  これが素晴らしい出会いの序章だった。

  「どこまで行くの?」と定番の話から始まって、「お昼食べた?」と。
  実はさっきコンビニでパンを食べたにも関わらず「まだです。」と私。
  「だったらラーメンでも」って話は進んで近くのお店でラーメンをご馳走になった。これだけでも嬉しかっ
 たのに、

  話をしているとヨットを持っているそうで、泊めてくれるというではないか!
  こりゃ、かなりラッキーな話だ。私も以前からヨットに興味があって、購入、出来れば住んでみたいなん
 て思っていたので願ってもない話だった。

  今日泊まる予定だったライダーハウスには丁重なお断りの電話を入れて、まずはお風呂って事で、焼
 却炉の排熱を利用している憩いの家に。なんと無料だそうだ。
  年季の入ったボルボで尾名浜港周辺を案内してもらった。綺麗に整備されている港ですね。

  お風呂から上がって休憩しているときに名刺を交換してまたびっくり。なんと福島県の小型船安全教会
 の理事長さん!そして40年以上のベテランヨットマンだった。名前は岡山さん。
  もう一人の方は以前デザイナーをしていた方で、ヨットも所有しているけど、もっと驚いたのはリカンベ
 ントを持っている
ということ。今井さんです。

  リカンベントって知らない人も多いと思うけど、一言で言えば横の体制で漕ぐ自転車。鳥人間コンテスト
 なんかでパイロットが漕いでいる姿勢を思い浮かべてもらうと分かりやすいかな。
  この自転車は私たちが普段乗っている自転車よりも効率が良くてスピードが出る。欧州なんかじゃ普
 通に乗っている人がいるけど、日本でほとんど見かけないのは“坂”のせい。登りにはめっぽう弱いのだ
 。
  リカンベントなんて持っている人は初めて会ったし、乗ってみたかったけど、今はバラして整備中ってこ
 とで残念。写真だけ見せてもらった。あ〜、いつか乗ってみたい。

  お風呂の跡は夕飯の買出し。スーパーで試食をしまくりながら刺身やおでんなんかを買っていく。こんな
 に食べられるか?ってほど買ってくれた。

  そしていよいよヨットへ。小名浜港の一番奥に係留してあるそうで、車の後について自転車で追っかけ
 る。時速30kmでぶっ飛ばしたよ、荷物満載の中…。

  ヨットは<BYPLAYER 6(バイプレーヤー6)号>と言う37フィートの大型ヨットだ。もちろんヨットの中に入る
 のは初めて。船齢22年と言う年季の入ったヨットだけど、自分で改造したりしてかなりの愛着を感じる。
  今井さんの艇は25フィート。少々小さいけど整頓されたキャビンは居心地がいい。

  ヨットと自転車には共通点があると思う。小さい船体・車体には一切の無駄が無く、少ないスペースを
 有効に活用している。必要最低限の装備を積んでコンパクトに。機能美に溢れているのだ。絶対ヨットを
 手に入れてやる!と再び野望は膨らんでいく。
 
 泊めていただいたバイプレーヤー6世号。素敵な艇です。

  夕食は買ってきた食材に岡山さんお手製のサンマ鍋。これがまためっぽう旨い。しばらく泊まってもい
 いよと言ってくれているのでそうさせてもらうことに。
  ここにいる間にセーリングに連れて行ってくれるそうなので楽しみにしている。私もなんちゃってクルー
 だけど同乗させてもらうのだ。
  久しぶりに航海が出来るんだなぁ〜♪

  しかもセーリングなんて最高だ。学生時代にカッターで帆走したのと、日本丸に乗っていたくらいしか経
 験はないし、ヨットとはかなり違って来ると思うけど出来るだけ技術を盗んで行きたいと思う。こんな貴重
 な体験はなかなか出来ないことだろうし。

  って、事でもうしばらく小名浜に滞在決定です。


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