自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月 9月 10月


10月19日(水)<149日目> 現在地⇒宮城県気仙沼市「休暇村気仙沼大島キャンプ場」

 大島って?

  05時50分起床。今日は朝から雲が広がっていたので放射冷却はなかったけど日出時間になっても太
 陽が出ないので冷え込んでいる。
  それでもまだまだ十分耐えられる寒さだ。今月上旬の薬研のほうがよほど寒かった気がする。

  出発は07時50分。すぐ近くのローソンで食料を買って一路気仙沼方面へ。今日で岩手ともお別れだ。
 はよ終われや、このアップダウン…と毎日思いながらも今日もそれとの格闘は続く。少しずつでも先に進
 めばいつかは終わるのだ。焦ることはないと思ってはいるんだけど。

  そして岩手県ともお別れ。さようなら岩手!こんにちは宮城!若輩者ですがどうか、どうかお手柔らか
 に…。ここで仙台までおよそ150km。2日で着く距離だけど…。
 
 いよいよ宮城だ!

  宮城県の北の町、気仙沼に到着。ご存知マグロで有名な港町だ。峠を越えてから港独特の匂いに惹き
 よせられるかのように自転車を走らせる。
  活気ある港、こんなに生きている町は久しぶりに見た気がするな!うん、いい雰囲気だ。

  今日は島に渡る。北海道の礼文以来の島。
  ここ気仙沼からフェリーで20分のところに“大島”と言う島があり、自転車も積める。片道700円で往復
 分を購入してフェリーに乗り込む。

  フェリー大島は198トンしかない可愛らしい船だ。09時55分、気仙沼を出港して10時15分に大島に入港
 。周りはカキの養殖いかだで埋め尽くされて航路はとても狭い。おまけに漁船の出入港も激しくて高い操
 船技術が必要だ。
 
 狭い航路を通る。

  初めての島に渡るときはいつもドキドキする。どんな島なんだろう?どんな風景に出会えて、どんな人達
 が暮らしていて、どんな出会いがあるのだろう?
  船乗り時代に初めての港に入港するあの興奮だ。まるで童心に帰ったかのようにワクワクして、しきり
 にカメラのシャッターを切っていた。ファインダー越しにその島がクッキリと見えていた。

  大島に到着してまずは島の南にある龍舞崎を目指す。この島は東北最大の有人島。最大といっても自
 転車で2時間もあればほとんどの観光スポットを周れてしまうくらいの大きさだけど。
  島独特ののどかな雰囲気。時の流れがとても遅く感じるんだ。これはどの島でも共通に言える事なんだ
 けど、島に来たら急いで周ろうなんて思っちゃいけない。それが何もない島なら特にだ。その島の時間の
 流れに合わせてゆっくりと動けばいいのだ。

  龍舞崎は乙姫伝説もある岬で、乙姫窪なるものもあった。どんな伝説かは知らないけど、乙姫って、浦
 島太郎のそれだろうか?
  私も現在の出来事はまったく知らない浦島太郎だ…。
 
 縁結びと安産の神様、「道祖神」

  岬に一軒のお店があり、お昼も近かったので立ち寄る。ご飯モノは出来ないってことだったのでざるソ
 バを大盛で。
  出された普通の水道水を飲みながらこれからのルートを考える。と言ってもこれだけ小さい島だと行く
 ところも限られてくるのでプランは直ぐに出来てしまった。

  これも島に共通するアップダウンを超えて今日の宿泊場所、休暇村気仙沼大島に到着。凄い道だ…i
 奈落の底まで続きそうな下りかと思いきや、今度は天空にまで届きそうな登り…。
  キャンプ場の管理等には「用のある方は本館まで」…
  さっき通り過ぎて来たっての!また戻るんかい!?

  しかたないので戻って受付。休暇村って高いのよ、どこも。でもこの島にはここしかないからしかたない
 のだ。野宿は出来る限りしたくないから。
  あとお風呂!今日こそは入るぞ。幸いここは休暇村、お風呂に入れるのだ!

  受付を済ませると携帯が鳴った。以前の職場の同期からで、「何処にいるのかと思って」と。パソコンを
 持っていないので私の現在地は分からないのだ。
  三陸のアップダウンに少々参っていて、旅のテンションも下降気味だったところにこの電話は嬉しかっ
 た。それが島にいるときだったから尚更だ。受話器の向こうに笑顔が見え、私のそれも電波に乗ってい
 く。元気でなにより、元気だったら何とかなる!

  さっさとテントを張って島の最高峰である亀山まで自転車を走らせる。ず〜っと、ず〜っと登り。しかも
 尋常じゃない登り方だ。荷物を積んだままだったら間違いなく押している。
  いや、カラ荷でも少しだけ押した…。

  山頂に到着すると島全体を一望できる。午前中に着いた港、さっきとおってきた道、これからとおる道、
 どれもが良く見え、気仙沼市街も綺麗だ。
  港からこの山頂までリフトが動いているけど一人として乗ってくる人がいなかった。彼らは何のために
 動いているのか?むなしくないのか?それでも健気に動く姿が愛らしい。
 
 亀山山頂。もうだめぽ…

  さてお次は「十八鳴浜(くぐなりはま)」という鳴き砂の海岸に行こうとするもダートだ!しかも下りまくり!
 おそらく海岸線近くまで下るだろうけど、さすがにそれだけのダートは行けないので引き返す。

  キャンプ場に戻ってもまだ15時を過ぎたところだったので自転車を整備する。タイヤの空気チェック、オ
 イルアップ、掃除…あっ、だ!1滴2滴あたっただけでそれから降らなかったけどあとでテントを炊事棟
 の中に移しておこう。

  それからBE-PALを読みながら休憩モード。ところで炊事場の電気が付かないぞ?お風呂に入りに行く
 時に言っておかないと。

  お風呂は18時からって言われたけど待ちきれなくて17時に本館に向かう。フロントに電気のことを言うと
 「そうですか?付けておきます」だって。
  それはないでしょう?これしきのキャンプ場で高いお金を取って管理もずさん。キャンプ場としてはかな
 りランクは下ですよ、ここは。

  まあいいや、お風呂お風呂〜♪5日ぶりの入浴はいくらお風呂嫌いの私でも嬉しい。かなり臭ってたん
 だろうなぁ。自分でもやばいって思っていたくらいだから、周りには強烈な匂いを発していたことだろう。
  下手なナイフよりもよっぽど殺傷能力があるかもしれない(笑)
  さすがに汚れまくっていたので頭は2回洗った。体も念入りに。気持ちいい〜〜!

  上がってロビーで新聞を読む。なにがなんだかさっぱりわからないぞ?いつの間にこんな問題が出てき
 たんだ?世間は動いていた

  パソコンを取り出してしばらく日記を書いていると「キャンプ場の電気つけておきましたんで」と。
  お腹も空いたし(ロビーの前にはレストラン)、帰るか〜、と重い腰を上げてキャンプ場に向かう。
  暗い!全然見えない!ヘッドランプの電池充電しておいて良かった〜。道路にも電気があるんだから
 どうせならこっちも付けてよ…。

  それに引き換えキャンプ場の明るいこと。全ての電灯に火が灯されている。さっきまでとはまるで違う
 場所のようだけど、これで電源も使えるし。
  ご飯を食べてから、炊事場のコンセントからテントの中まで引き込んで日記の続きを書く。最近寝不足
 だったから異常に眠い。続きは書くかな…


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