自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月


12月5日(月)<196日目> 現在地⇒奈良県生駒市「カレンさん宅」

 ついに初対面!

  07時起床。ホテルの部屋の中でも外の気温がうかがえるほどに寒い朝。外界は恐らく氷点下ではない
 か?
  おもむろにテレビのスイッチを入れてニュースを見る。政治経済なんてのはどうでもよくて、気になるの
 はやはり天気予報だ。どうやら各地で大荒れ、北海道、東北、北陸では雪なんて言っているけどこっちは
 晴れ。その分冷え込みは厳しいけど、雨が降っていなきゃそれでいい。

  まずは朝食。昨日のチェックイン時にそれも注文しておいたので朝から立派なご飯を食べる。バイキン
 グでは無かったことがちょっと残念だけど、バランスのいい食事って素晴らしい。バイキングだったらどれ
 だけ食べたことか…w

  出発は08時30分。凍えるような寒さの中準備をして走り出す。天気はいいので合羽は着なかったので
 その分寒い。気温も1℃と出ているではないか!
  上野市街からR163、伊賀街道の山道を走ると、路面が凍結!この荷物でコケたらただ事じゃ済まない
 のでは?いや、荷物がクッションになって案外平気か?コケてもいないのに無用な心配ばかりしてしまう
 。第一は転ばないような慎重な運転。これに尽きます。

  しかしこの道、登りは大したこと無いけど道幅が狭いうえに交通量が多すぎ!トラックはバンバン脇を
 とおって行くしそりゃ怖いわ〜。
  更に今日の敵は風。強い西風がビュービュー吹いていて、こればっかりはどうしようもないんだけど、そ
 の風が強烈に冷たいから性質が悪いのだ。昨日同様手はかじかみ、ブレーキを握るのも指先だけじゃ
 力が入らないから、感じとしては体全体で引いている感じ。

  そして、そのブレーキが効かん!昨日は雨が降っていたので多少はしかたないかな?と思っていたん
 だけど、効き方が昨日と同じでまったくダメ。こりゃやばい、マジでやばい。
  ってことで、道端でブレーキシューの交換。大阪までは持つかな〜と漠然と思っていた(この時点でアホ
 )けど、さすがに前後限界越えのシューじゃ命に関わる。
  そう、後ろブレーキも効いていないケド、良く使う前を交換。もう予備が無くなったから大阪で入手しなけ
 れば…。

  この交換作業も大変だった。たかがシューを付け替えるだけなのにまず手が言うことを聞かない。しか
 たないので両手をポケットに突っ込んで、日当たりのいい場所に移動して回復を待つ
  しばらくそのままにしていたら少しは動くようになってきたので軍手を装着して交換作業開始。作業自体
 は10分くらいか?で終了。前のシューはこれまでで2回交換、後ろはまだゼロ。交換頻度は前3,000km、
 後ろ5,000〜6,000kmくらいが目安だろうか?

  まもなく京都府に入る。本来なら、日本海側から入府する予定だったんだけど、今は山の中を走ってい
 て、そのことに変な感じがする。私は何故こんなところを走っているのだろう?
  …そうだよ、この寒さのせいだ。これがなかったら紀伊半島を周って…今更言っても仕方のないことか
 。予定が遅れたのは自分の責任なんだから。
  
 京都府!&気温2℃。凍結注意!

  京都に入ってから少し進むと木津川の脇を通る景色のいい道。川のせせらぎはトラックの爆音に打ち
 消され
て聞こえないけど、いい風景だ。
  ふっと、電光掲示板に表示されている温度計を見ると、2℃。朝とほとんど変わっていないじゃないか!

  この寒さに今日も休憩をとりながら進もうと思っていたのに、そのポイントが無い…お昼近くになって、ど
 こかで飯でも…食べる場所が無い。
  寒いよ〜ひもじいよ〜、とちょっとだけ焦っていたとき、目の前にサンクス!おお〜、ありがとうサンクス
 !!
これで救われたよと、見ると食堂もあるではないか。
 むふ〜、こんな時は(いつもか?)丼モノでも食べてパワーを付けたいところなので、迷わずに入って親子
 丼を注文。松茸うどんとかちょっと怪しいメニューもあったけど丼は普通に旨い。ああ助かった。ほっ。

  お腹は膨れたけどちょい物足りなかったのでサンクスで肉まんとホットコーヒーを買って更に暖まる。一
 息ブレイクタイムってか?(ブレイクしすぎ!)
  ここで今日泊まられていただく予定のカレンさんにメールを入れてみる。大体の到着予定時間を16時に
 定めて向かう旨を連絡。多分もっと早く到着できそうだったけど、ここは余裕を持って。
  返信ではとても心配してくれて、且つ到着を待っていてくれる様子。私もとても楽しみにしている

  よっしゃ、そうと決まれば早く行こう!この寒さも今日、あと数時間凌げばいいのだ!
 と、思ったらウキウキワクワク足取りも軽い。相も変わらず単純なヤツめ。

  これも相変わらずな木津川沿いを寒いなりに快適に走る。キレーな川だなーと思いつつも、カメラを出
 すのが面倒くさかった(寒くてイヤ)ので写真は撮らなかった。駄目だね、おっくうなこと言ってちゃ。せっか
 くの旅なんだから、その時の風景をバシバシ撮っていかなきゃ…と思っているだけw

  木津町を通過。そこそこ大きな街でお店も沢山ある。ちょっとトイレに行きたくなったのでコンビニに寄っ
 て用を足す。そのまま国道を走ってきたのに、地図を見るともっと近い道があった…およそ2kmのロスか
 ?ついでにちょっと買い物。またしても八ツ橋が売っていたので買って食べる。今度のは中身が無いプレ
 ーンの抹茶味。おおう、やっぱりイイネーこの食感。この持ったときにダラ〜ンとだらしなく垂れ下がる
 地ったらどうだ?まるで仕事もしないで旅に呆けている今の私のごとくダラダラしているではないかw
  まあ、このやわらかさがこの菓子の魅力であり醍醐味、私もそうなのだろうか?とお菓子と一緒にして
 どうするって話か。

  そしていよいよ奈良県生駒市に突入!昨日泊まったホテルのホテルマンや、その他の人にもちらっと
 聞いてはいたものの、奈良は山だ!急な登りが多すぎて自転車にはとてもつらい街。しかしメロスは走る
 待っていてくれる人のために。そこに灼熱の太陽があろうとも、凍りそうなほどの風が吹こうとも!
 
 奈良県!イェ〜イv(^^)v

  一番しんどかった坂は生駒駅前の坂。人も多かったのでそこだけは押した。
  待ち合わせの生駒駅に到着したのは予定より1時間も早い15時。とりあえずメールすると、来てくれると
 言うことなのでその場で待つ。
  今年のとりあえずの目的地である大阪府大東市はここからおよそ10km。眼前にそびえる生駒山を越え
 ればすぐで、もう今年の目的の99%は達成したと思っている。

  これまで楽しいときも辛いときも共に旅をしてきた愛車に目をやると、ドロドロに汚れて傷も増えた事に
 気づく。大きな転倒はしなかったけど、立てかけておいた自転車が倒れたことは幾度と無くあった。その
 度に生傷が増え、キャリアなどとの接触面は塗装も剥げてきている。良く頑張った!あとほんの少しだ!

  と、愛車を撫で回していると
 「イター!!!」
 と、向こうから大勢駆け寄ってくるではないか。一目でカレンさん一家だとは分かったけど一体誰がカレン
 さん?
みんな似てる…
  テクテク私に向かって歩いてきた人こそ彼女だ。目には涙、私なんかの為にもったいないことです。

  思えばカレンさんとは利尻でバイトをしていた7月21日、一通のメールからやりとりが始まったのだ。私
 の前職同期でありキャンプ仲間のポリちゃんのページから来てくれて、それからこの旅を応援してくれて
 いる方。利尻や小名浜ではお菓子やエコたわしなんかを送ってくれた、今では旅にかかせない方だ。

  駅に来てくれたのは6人。カレンさんと5人の娘さん。順番に自己紹介してくれて上からマリアちゃん、テ
 レサちゃん、カレンちゃん(ハンドルネームの由来)、ナオミちゃん、ウララちゃん。5人姉妹とは聞いてい
 たけどまさか本当に全員で来てくれるとは。私が早く到着したので慌てて準備をしてくれたそうで、ありが
 とうございますm(__)m

  自宅までは歩いて10分くらい。どこまでも上り坂で、やっぱり自転車は辛いと思う。
 「この坂登れる?」
 との質問に
 「これくらいなら多分イケル!」
 と豪語して登ってみる。平然を装って登っていたけどけっこう辛かったwあと少し距離が長かったらヤバ
 かったかな。

  旦那さんの職場にちょっと顔を出して自宅に案内される。
 「スッゴク散らかってるんで…」
 と、耳にタコが出来るくらい聞かされていた割りにはそうでもないんじゃないですか?子供5人いてこのく
 らいなら全然綺麗な方だと思います。私の実家の部屋の汚さのピークはもっと凄まじかったですからw

  ちょっと休んでくつろいでいたら出ました、子供達の襲撃。あらあら色んなものが飛んでくること。ぬいぐ
 るみとかやわらかい玩具が宙を舞うのは構わないんだけど、そのうちプラスチックのモノが飛んできた
 …パワーに圧倒されてしまった。

  18時を過ぎると旦那さんも帰ってきて夕食を頂く。暖かい手料理にビール!最高です。カレンさん宅は
 手作りに拘っていて、料理はもちろんお菓子も手作り。
  エコ一家でもあり、車もエアコンも持たず、合成洗剤さえも使わない。なんて素晴らしい家なんだ!素直
 に関心する。
  考えてみれば世の中無駄があまりにも多すぎる。人は豊かさを求めて次から次へとモノを買っていくの
 だろうか?最近特に思うのは携帯電話の機種変更。別に壊れたわけではないのに携帯売り場には常に
 人だかりが出来ているのはどういうわけか?
  今の携帯よりも少しだけ機能がいいから?カメラの画素数が多いから?チャク歌がフルで聴けるから
 ?お財布ケータイが使えるから?
  そんな小さいことにどんな意味があるのだろう?
 「見て見て、最新の携帯!」
 「へー。で、どこが違うの?」
 「ん〜っと、よくわからないけどお店の人が勧めるから」
 こんな会話がどこからともなく聞こえてきそうだ。

  その使い終わった携帯は何処へ行くのか?今の時代はリサイクルが進んでいて、前よりも良くなったか
 もしれないけど、そのリサイクルでさえも莫大なエネルギーを必要とするのだ。環境に優しいはずのリサ
 イクルが逆に環境を破壊していたんじゃ本末転倒、ミイラ取りがミイラにって事です。
  携帯は今の世の中必要なもの。ただ、便利=豊かさではないことを認識してもらいたいと思う。
 「便利ならそれでいーじゃない!」
 と言う人は別に止めはしないけど、その先に明るい未来は無いと思う。

  と、話は逸れたけど、話の中で
 「ず〜っと家に居たんじゃ暇でしょう?会社手伝わない?
 と旦那さん。そう、ココには4日ほど泊まらせてもらう予定で、その間お手伝いをさせてもらうのだ。私も
 長いことずうずうしく居候させてもらうのも何なのでボランティアで働くことにした。

  日記が1週間以上溜まっていたので書かなきゃいけないんだけど、なんとかなるでしょう。
 夕食後、子供達はみんなゲーム…。全員がやっている光景はちょっと面白いぞ。時に喧嘩をしながら楽
 しく成長してもらいたいものです。

  では、しばらくお世話になります


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