自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月


11月25日(金)<186日目> 現在地⇒静岡県富士市「サイクリスト佐野さん宅」

 手ごわかった伊豆を攻略、平坦な道バンザイ

  06時30分起床。今日も暖かい朝だ。本日を持って伊豆を抜けさせて頂きます。天気は毎日晴れで、昼
 間なんて暑いくらい(峠を登っているときは)だったけど、あまりにもふざけた坂が多すぎました…。しかし
 本当の山は今日です。いっちょ片付けに行きますか!

  07時55分に出発。それと同時に泊まられていただいた施設の方が出勤。タイミングばっちりっすね。
  昨日は登りきって終わったので今日は下りから。い〜っきに下って凍えそうです…
  お天道様は東から登るのに私の位置は伊豆の西側。つまり、山にさえぎられて日がほとんど当たらな
 いのですよ。すっげー寒い。走りながら
 「さみ〜ぞ〜!!」と叫んだところで温まるはずも無く、あわわわわゎゎ〜。震えが止まらない。

  5kmほど下って距離を稼げたぞ。恋人岬にはトイレが無かったので、朝から立ちションする訳にもいか
 なかったのでコンビニに立ち寄る。あ〜スッキリ。歯を磨けなかったのが残念だけどガムでごまかすか。

  さて、下ったら登るってのが半島の掟ってやつでして、かなり登っております。いつもより余計に…
 そして発見、恋人の次はこいつです!
 
 旅人岬に旅人現る。
 しかし看板には“オートキャンプ禁止”…オートじゃなければいいのだろうか?謎だ。いやいや、せっかく
 旅人岬なんだからキャンプくらいは容認してもらいたいところだ。それこそが旅ではないのか?と、最近
 自炊をさぼっている
私には言う資格ありませんが(笑)

  ハイハイ、なんですか〜、この坂は。海沿いですよね?ちょっぴりというか、三陸と被ってます。
 グネグネ・ヘアピン、勘弁してくれ。でもまだ行ける。しっかりとペダルを回せているからOKですね。

  峠の頂上は“碧の丘”というところ。なかなかの絶景。うすうす気づいてはいたけど口に出したくなかった
 、ここは微妙にリアス式の海岸でした…どおりで辛いわけだ。わかってたけどサ。
 
 碧の丘からの風景。ちょっとキツイっす。

  一気に上がれば当然一気に下る。これもまた半島の掟なり。
  下りは当然寒いのでウィンドジャケットを着込む。アップダウンが多いとこの作業が面倒です。たった30
 秒そこそこの作業なんだけど。

  今日は楽しみが一つあった。この峠の下りに“フルーツランドギャラリー”と言うレストランがあり、そこ
 のメロンパフェがどうしても食べたかった。
  一瞬見逃しそうになりながらも店内に入る。まだ10時を回ったばかりでお客さんは誰もいない。なかな
 かこ洒落た店内の、海が見える一番角の席を陣取り、メニューをみるまでもなく
 「メロンパフェ食べたいんですけど」

  トイレは外にあったので用を足して手を入念に洗う。大して意味は無いけど、こんなことも出来る時にし
 ておかないとね。
  店内に戻るとパフェがテーブルに乗っていた。すげ〜、デカイッ!メロン突き刺さってるし…
 静岡産のメロンをふんだんに使ったこのパフェ、大きさもさることながら値段もビッグで1,200円也。パフェ
 がこんなに高いとは…。
 
 これが噂のメロンパフェ。グッドテイスト!

  アイスクリームが4個(バニラ2個、メロンシャーベット2個)、メロンが6切れ。このクソ寒い中食べてたら
 体冷えてきた。だけど美味しい。非情に美味しいので一気に食べる。
  すごくマイナーな場所にあるけど、絶対にお勧めの一品。久しぶりのヒットだ。

  外に出る。寒い。体の中も外も冷蔵庫状態。思わずハーフパンツからフル長ズボンに切り替えて下りに
 挑むぞ。しかしヤバイ…朝よりも寒い。パフェなんか食べるからだろ!っと、自分に言っても後の祭り。
  美味しかったんだからいいじゃん!と違う自分が呟く。あ〜幻覚が(笑

  幻覚は嘘ですが戸田まで下りきってようやく落ち着いた。
  この戸田(へだ)、学生の頃に練習船で入港した懐かしい場所。お〜、そうそう、こんな雰囲気だったよ
 なぁ。あの辺りで集合写真撮ったんだっけ?
  あの頃はまさか自転車で来るとは思わなかったよ、当然。
 
 懐かしの戸田港。海員学校のみんな見てる〜?

  戸田は本当に小さな集落で落ち着きのある場所。周りはほぼ山に囲まれていてがけの中の村みたい
 な感じがして好きだな。まっ、自転車が走っているようなところではないけれど。

  戸田から更に北上だい!って、え〜!?何この坂…登れませんけど。
  久しぶりに押した。自分が弱ってるから登れない訳ではなさそうで、やっぱキツイ坂なんです。乗ったり
 押したりを繰り返して“出逢い岬”に到着。は〜、しんど。
  伊豆には色々な岬があったな。どこもハードな登りだったけど。
 
 出逢い岬。素敵な出逢いはなかったなぁ。

  まだまだ登る。いったいいつまで登らせるの?リアス式だから向こうの峠の道が良く見えるんだよ、あり
 えないくらい登ってる。
  もう登るならとことん登る本土の峠がまだいいよ。“でらたび”のつばささんもこの伊豆には苦労したみ
 たいだし、私も同じ。
 

  そしてよ〜やく、よ〜やく最後の峠を登りきった!ヤッタ〜マン
 おし、後は下り、そして平坦な道♪まっててね、東海道さん。伊豆はバイバイっと。
  下りは狭い道に急カーブ。思うようにスピードに乗らないけど車と対等に走れるのは楽しい。強引に抜
 いてくるヤツには要注意ですけど。
 
 伊豆半島最後の大瀬岬。いい場所。

  んで、伊豆半島を抜けた!4日か?こんな小さな半島にこれだけ苦戦するとは誰が予想しただろうか?
 ともあれこれで平坦な道に出ると思うと嬉しくってしょうがない。心の中で笑ってたよ。はっは〜(^^)/

  お昼も過ぎ、さっきパフェに莫大な金を注ぎ込んでしまったのでカップメンとおにぎり1個。コンビニでお
 湯を貰って目の前で食べる。みんなこっちを見ないようにしているのだろうか?やっぱり普通じゃないの
 かな?若者は結構やってるスタイルだと思うんだけど。
  1台のバイクが停車。こっちに寄って来て話しかけてくる。やはりライダーさん、同じ二輪のお仲間です
 ね。最近インターネットを始めたそうで、私のページも見てくれるという。取説と格闘して是非見てください
 ね!息子さんの外国での幸運を祈っています

  さて、お待ち兼ねの東海道。その前にR414。なんて狭いんだ?交通量も激しく、対向からもガンガン来
 るので大型車は私をなかなか追い越せないでいる。
  しかしこっちも歩道に乗って譲ることもない、歩道もめっさ狭いのだ。
  東海道は超平坦!!行けども行けども真っ平らで素晴らしい。富士山も頭だけだけどうっすらと見えて
 きてテンション上がるわ〜。ヨッ、日本一!!

  そのどこまでも平坦で真っ直ぐな道を走っていると後ろから
 「お〜い、何処まで行くの〜?」
 と声がする。ん?自転車か?と思ったらスクーターに乗ったおっちゃんが私と並走しているではないか!
 ちょっと驚いたが質問に答える。時間にして30秒ほどの会話だっただろうか?
 「頑張って!」とすい〜って行ってしまったけど面白い人もいるものだ。

  本日の宿泊予定地、道の駅「富士」には16時前に到着。ここはフリースポットで快適無線LAN環境が
 整っている。ただ、一般国道なのに上下線に別れていて、登りの駅のほうが大きく、LANもそっちでしか
 使えないようだった。
  地下道で反対の駅に行くが、階段のため自転車はとおれず歩いて移動。無料休憩スポットでしばらく
 日記を書きながらもネットサーフィンを楽しむ。

  18時を過ぎ、今日も自炊はせずにここのレストランで食事。このあたりは桜海老が名産で、そのかき揚
 げ丼と迷ったけど今日は(も)カツ丼モード。たんぱく質を採りたくて大盛を注文。あんな小さい海老をい
 くら食べたところでカルシウムの補給にしか過ぎないだろう…それよりも肉っす。

  外に出てベンチで日記を書き進める。
  20時になり、店も閉まったのでちょこっとだけコンセントを拝借。無線LANに接続しているとあっと言う間
 にバッテリが無くなってしまうのには驚いた。電源の無いところではむやみやたらに使えないなぁ。

  一旦自転車のある下り方向の駅に戻り、寝場所を物色。よさそうな場所を見つけてはおいたんだけど
 その場所には自転車に乗ったホームレスらしき人が既に陣取っている。
  自転車を見た瞬間「おっ?旅人?」と思ったけどオーラが違う。すぐにホームレスと気づき声を掛ける
 までもなく、その場所を諦めて移動。
  国道の真中にガードレールがあるので少し戻って信号を渡らなければいけないのだが少々の逆走が
 恐ろしすぎる…。交通量は激しいし、トラックも爆走している。さすが天下の国1ですわ。

  また日記書き作業をしていると自転車に乗った男性が現れて声を掛けてくる。
  彼もサイクリストで、この道の駅には旅人が多いんですよ、などと話をしていた。寝るならこの場所がい
 いと教えてもらい、今日はその場所で寝ようかなぁって思っていたんだけど…

  興味深かった話が“地球洗隊エコレンジャー”の話。リアカーを引っ張りながら空き缶を拾って全国を旅
 している方々で、その人もこの駅に立ち寄ったそうだ。12月31日には沖縄で、そういった旅人が集まって
 わいわい騒ぎながら年を越そう!って感じのイベントもあるそうで、参加できればいいのだけど…。

  しばらく話をして、結局彼の家にお世話になることになった。この旅で出会った人の家に泊まらせてい
 ただくのが初めてでとても嬉しい。
 「汚いところですが」
 とおっしゃるけれど、野宿ばっかりしていた私にとっては、屋根があり、安心して寝れる場所があるだけで
 天国のようだ。

  彼は佐野さんと言い、ほぼ自転車が交通手段の方。静岡まで片道50kmの通勤もこなす凄い方。道は
 平坦なので大したこと無いと言っているが、いや、凄いですよ。
  話はやはり自転車の話題が多かった。同じサイクリストとして興味深い話も多く聞け、道路事情、果て
 は人生についても熱く語り合った。

  途中でシャワーまで借りてさっぱりし、また話の続き。話題は尽きることが無く深夜を過ぎてもそれは衰
 えることを知らない。
  これだけ話をしたのっていつ以来だろう?間違いなくこの旅の間では無かったことだ。
  気づけば04時!言っておきますがお酒は一滴も飲んでいないんですよw
  延々と続いた話も一時終了して就寝。明日は清水の三保まで走ります。もうすぐそこですけど。


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