10月4日（火）＜134日目＞ 現在地⇒青森県むつ市「国設薬研野営場」
かっぱ伝説
07時10分起床。どこかのおじさんが炊事棟に入ってきて寝袋に包まっていた私を見て「スイマセン」って。
いや、全然悪くないから…。
起きてコーヒーを入れてパンを焼く…って、この文章何回書いたことだか。
掃除のおばちゃんが来て「泊まったの？寒くなかった？」と心優しいお言葉。テントは張らずに寝袋だけ
で寝たけど全然寒くはなかったな。
ゆっくりと支度をして09時30分に出発。今日は移動距離が少ないからこれでもかなり早めの出発だ。大
間崎付近こそ大きなアップダウンがあったけど、町を出ると平坦な道。追い風にも乗って走る。まあ、北海
道と違って歩道は無いに等しいけど交通量も少ないからね。
途中途中で写真を撮りながら、休憩を多く入れた。まだ時間に余裕がありすぎる。
ポツリポツリと雨があたるも本降りにはならない。一応バッグにレインカバーを掛けて走る。
下風呂と言うひなびた温泉街を過ぎると今日の一番の難所「木野部峠」に差し掛かる。海抜100mの峠だ
けど、ヘアピンの連続するキツイ坂道。
車でもつらい道なのにこっちは自転車で挑む！
しょっぱなから閉口するような激坂が現れるも一番軽いギアでギーリギーリと登りきる。エンジンのパワー
アップの賜物だ。
峠を下ると大畑という街に到着。丁度12時になったところだ。スーパーでパンを買ってすこしぶらぶらしな
がらPHSのアンテナを探すも見つからず…。だろ〜なとは思ったものの、次はいつ更新できるのか？大き
な街でPHSの圏内エリアマップ欲しいのに、手に入りそうもないな。しばらく更新すら出来ない様な気がす
る。最悪携帯かな〜。
ところでこのスーパーで宇宙語を聞く。おばあちゃん2人の話がまったく理解できないのだ。言葉に関して
はやはり北海道よりもこっちの方が理解不能…
ここから少し内陸に入り、薬研（やげん）野営場を目指す。函館で会ったカメラマン（ユウさん）のお勧め
もあったし、みんなが「良いぞ」って言うのでどんなもんかと思って行く事に。
大畑から9kmほど山に入っていく。もっと急な坂があるのかと思ったけど全然そんなことは無く、比較的
なだらかな坂が続いているといった感じ。あ〜良かった。
当たり前だけど今までとおってきた道とは全然違う。川に沿う様に登っていくのだ。川のせせらぎ、そして
ほんのりと表情を赤らめ始めた木々。素敵な風景にまた巡り逢え、これだけで来て良かったと思う。
薬研渓谷。川の周辺はすでに紅葉が始まっていた。
野営場に着いたのは13時30分頃。管理人さんは草刈をしていたので受付は後回しにテントを張る。ユウ
さんもいた。
薬研と言えば温泉！この辺りには4つの温泉があり、その内の2つは無料で入れるのだ。マップには載っ
ていないけど「隠れがっぱ」と言うところがあり、そこに行ってみたけど先客が多かったので、その先にある
かっぱの湯へ。
混浴無料露天風呂であるこの湯、古くから河童が出るという言い伝えがあり、満月の夜には年老いた河
童が出るかもしれない…。だから「かっぱの湯」ってね。
ちんみにこの隣に有料の「夫婦かっぱの湯」もある。
かっぱの湯。カッパさんと一緒にご入浴〜
帰ってきてから昼寝！こんなこと久しぶりで気持ちよかった〜♪
17時を過ぎた頃管理人さんが私のテントに来て「管理棟いきませんか？」と。
行ってみるとみんな集まっていた。いきなり「おっと、入れすぎた」とコップになみなみと焼酎が出てきてユ
ウさんが漁師さんにもらったと言うイカ刺しを肴に飲む。
それからあるところに向かい、おでんタイム。普通の酒屋で勝手にビールなどを買ってその場で飲むって
言うスタイルで、こんなの初めてだ。最高にうまいおでんだったなぁ。
21時頃まで飲んで食べて700円くらいか？おでんは1個50円だし、その他にもつまみがやたらと出てくる。
明日も行こうかなぁ。
野営場に戻って飲みなおし。ここには談話室があり、24時間開いているのだ。悪天候時には一時避難場
所としても使っているみたいで、台風が来ても安心のキャンプ場。
23時30分、3人で隠れがっぱまで温泉につかりに行った。明かりは無いのでランタンを灯しながら。
さすがにこの時間は誰も来ないかなって思ったけど結構来るんだわ。
星も綺麗に輝き、川の音を聞きながら入る夜の温泉もおつなものだ。
