自転車日本一周リアルタイムログ!
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2005年 5月 6月 7月 8月 9月 10月


10月17日(月)<147日目> 現在地⇒岩手県山田町「道の駅やまだ」

 本州最東端トドヶ崎、最悪の道

  06時起床。いきなり子供が「寒くないの〜」と私の事をパパに大声で聞いている声で目覚める。なんと
 も素敵な目覚めだ…。

  今日は重茂(おもえ)半島を周って山田まで、大体50kmぐらいだろうからとタカをくくってゆっくり出発す
 る予定だ。
  朝食を食べてトイレにこもって日記をアップ。時間はまだ08時。09時に道の駅が開いたらゴミを捨てて
 出発しようと待機していたら、地元のおじさんが話かけてきた。
  「今日トドヶ崎に行こうと思ってるんです」
 と伝えると、
  「自転車なら夕方までかかるわ〜」
 とおじさん。

  半島自体は35km程しかないのに夕方まで?冗談でしょと思いながらも、その人は出身がそっちらしく、
 色々と道を教えてもらった。
  夕方までかかるわけが無いと、この時は思っていた…。

  久しぶりにアミノバイタルを口にする。言われるまでもなく今日は大変な道だと思っていたので。
 出発は09時。宮古市内のコンビニでパンを買っておく。重茂半島にはお店が少ないと教えて貰ったか
 らで、この辺で調達しておかないとやばいと思った。

  半島の入り口まではおよそ7km。こんな街中でもアップダウンがひどい。勘弁してくれ。
  半島に入って最初は海岸線沿いを走るわりと平坦な道。ここまでは良かった。

  まず最初の白浜峠にさしかかる。いきなり10%級の登りだ。まだ漕ぎ始め+アミノバイタルの力でグイ
 グイ進んで行くも、長すぎる…。国道じゃないから勾配がハンパじゃないのだ。
  やむを得ず途中少しだけ降りて自転車を押して歩く。
  いきなり押しか。この時点から「やっぱり夕方までかかるかも」と思い始めていた。

  峠の頂上で休憩して一気に下りだ。どこだかの漁港まで下る。
  …が、また登り。さっきと違って今度は最後まで上りきったけど、どうなってるんだここは!?よくこんな
 所に住んでるよなぁ…。当然みんな自動車なんだろうけど。
  そう言えば自転車を1台も見かけていない。おじいちゃんもおばあちゃんもみんな自動車かバイク。当
 然と言えばそれまでなんだけど。私もここに棲んでいたら自転車乗ってないだろうなぁ。使えないし。

  2つ目の峠を越えて県道を逸れ、姉吉(あねよし)漁港へ。下ってる…。ってことは帰りはこれを登って
 こなきゃいけないんだよな〜。
  「当たり前だろ!」
  と一人つっこみなんぞをしながら漁港に到着。なんとも寂しい漁港で、民家も数える程しかない。何の
 ためにこんなところに漁港なんて作ったんだろう?

  さて、ここからトドヶ崎までは遊歩道(といってもほぼ山道)を4kmくらい歩かなきゃいけない。
  時刻は12時。パンを1つ食べ、自動販売機でアミノサプリを買って登りに入る。デジカメ、三脚、パソコン
 行動食を持って。

  いきなりアホみたいな登りが出現。それが500mも続くもんだから帰りたくなった(笑)でもこの最初が一
 番の難所で、後は比較的楽な道だ。
  こんなところに行くのは絶対私1人だろうなと思っていたら前方に家族連れが歩いていた。犬を1匹連れ
 ていた。
  ん、犬?…さっき峠の頂上で休憩しているときに見かけた家族だった。お〜、車に追いついちゃった
 。向こうも気づいたらしく、「ほら、自転車のおにいちゃんだよ。自転車で走ってきたのにこんなに速く歩け
 るんだ」と子供に言っている。
  軽く挨拶してお先に失礼っと。

  先に歩いていると後ろから犬の鳴き声。
 こら〜、リーダー放すなよ〜!私に向かって一直線に向かってくる。こわ〜…くはない。だってミニチュア
 ダックスフンドだもん。私が近づくと吠えながら逃げてくし…。

  4km歩いてトドヶ崎に到着。ここは本州最東端の地だ。日本一周人としては外せないポイント。ず〜っと
 断崖絶壁の林の中を歩いていって、この白亜の灯台が見えたときは感動したな〜。少々風が強かった
 けど、それもこの“端”にいいスパイスをかけていていい感じだ。

  本州最東端の碑とトドヶ埼灯台を入れて記念撮影。来ましたぞ〜〜。
  かなりいい場所だと思うので今度は誰かと一緒に訪れたいな。
 
 トドヶ埼灯台をバックに本州最東端の碑。

  東屋にノートが置いてあった。ここを訪れた人たちの思い出が綴ってある。私も一言書いておいた。次
 来る時は残っているだろうか?
  ノートの中で“日本最東端に着いた〜”ってなことが多く書かれていたけど、ここは“本州”最東端ですの
 であしからず。

  ここで持ってきた行動食のスニッカーズを食べる。1本で300kcalと言うもの凄いのエネルギーを取り入
 れて来た道を引き返す。4kmを40分。まあまあのペースだけどすでに14時を回ってしまった。やっぱり夕
 方か…。

  姉吉から県道までの登りはひどい!とてもじゃないけど漕げなかったので後半はフルで押す。まあ、ま
 だ明るいうちには着けそうな気がするけど。

  県道に出ると下り。登りでかいた汗が一気に引いて肌寒いけどウィンドジャケットは着なかった。どうせ
 またすぐに登るんだから。

  ほぼ下りきったところに小さな商店があったので思わずアイスを食べる。こまめに食べないと持たない
 もんね〜。

  アイスも食べたし行くか〜!気合を入れて、私の思惑では最後の峠「寒風峠(170m)に挑む。やはり勾
 配は尋常ではない。海岸線だってのにコレだけ登るって事がまず信じられないけど現実なんだな。
  この峠も漕ぎきってまた休憩。辛いわ、三陸。しかしこれで後は下りだけだろうな〜。

  なん〜んて事はなかった!山田町に入った瞬間恐ろしく細くて急な登りになった。何故だ!そして地面
 はでこぼこ…。山田町金無いのかな?
  うっそうと生い茂る林の中を必死に押す。さっきこれで登りは無いと思っていたところに峠が現れたも
 んだから、すでに気力がプッツンしていて押すしかなかった。

  しかしまあ、急だこと。押すのもぎりぎりで休み休み登っていく。あ〜、なんだよこれ!
  早く着け〜と念じながら押すこと数十分。ようやく下りだ!

  と思ったのもつかの間。少し下ってはまた登り…を繰り返す。これまで辛い道はいくつかあったけど、こ
 の宮古→トドヶ崎→山田のルートは龍飛を越えると思う。大間に続いて堂々の第2位に急浮上だ。

  ようやく半島を抜けたのが16時。道の駅まで7km。大きなスーパーがあったので食料を少し調達して、
 隣のドラッグストアでサプリメントを買おうかと思ったけど売ってないし。
  これからもリアス式は続くんだから、どうしても手に入れておきたかったのになぁ。たぶんアミノパワーを
 借りなきゃ
前には進めない…。

  道の駅まで500mってところで食堂を発見。表の看板に「カツ丼500円」って書いてあり、「今日は苦労し
 たから食べてやる!」と訳の分からない理由をつけて入店。ただ単に食べたかっただけですが。
  ところが500円はお昼だけってことが判明!でも650円だしいいか、と出されたカツ丼君をむさぼり食う
 !割とカロリー取っていたのにあの道は辛すぎた…。

  すでに日没を迎えて辺りは暗くなりかけている頃に道の駅「やまだ」に到着。近くに温泉があるので速攻
 で入りに行くも定休日…。今日は月曜日か…(泣
  あ〜、お風呂入りた〜い!大体太平洋側は温泉が少なすぎるんだよ!日本海側はわんさか沸いてた
 のになぁ。
  これで3日入ってない。自分でも汗臭いって思うもん。明日は入れるだろうか?


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